白髪染めを繰り返すと、どんどん髪が傷んでしまうのはどうして?
キレイになりたいから毎月きちんと染めてるのに、髪がパサパサして老けて見えるなんて・・・
白髪染めってどうしても傷んでしまいませんか?
僕の体感だと白髪染めをしている方は8割方髪が傷んでパサパサしています。
髪がパサついてると疲れた印象になてしまうし、肌もキレイに見えてこないのでツヤのある髪の女性と比べると5〜10歳くらい老けてみえる場合があります。
つまり8割方の女性が若く見せようと思って白髪染めをしているのに逆に老けて見えてしまっていると事になります。
それは仕方がない事です。
ハリツヤの無い髪は疲れて見えるしどうしても老けて見えるものですから。
でも、どうしてそんなに髪が痛むのか?
ほとんどの原因はカラー剤に含まれるアルカリ剤によるものです。
白髪染めで髪が傷んでしまう原因と白髪を染めつつ髪をきれいに保つコツについて書いていきます。
白髪染めに含まれるアルカリ剤が髪をパサパサにしてしまう
まず初めに断言してしまうと普通の白髪染めで髪を染めると100%髪は傷みます。
普通の白髪染めというのは強いアルカリ剤の入ったアルカリカラーの事です。
これはもう避けようのない事です。
いくらケアにこだわってる美容室で白髪染めをしようが傷むものは傷みます。
ホームカラーに関しては、もはや論外なのでここでは省略させて頂きます。
ケアにこだわっている美容室でヘアケアマイスターみたいな資格を持ってる美容師がいたとしても、アルカリカラー剤で白髪を繰り返し染めると髪の毛はパサパサになっていきます。
その場はもちろんツルツルに仕上げます。
しかし2週間もすればコーティング剤が落ちてパサパサな髪になるでしょう。
一般的な白髪染めには皮膜剤が入っているので染めたてはそれなりにツルツルするものなんです。
でも皮膜が落ちてくるとパサパサした髪が姿をあらわします。
何故か?
それはやっぱりアルカリ剤で髪そのものが傷んでしまっているからです。
アルカリ剤によって髪がパサパサに傷んでしまう理由
*アルカリ剤で髪が傷んでしまう理由について考えるシュウオオニシ
白髪染めは通常のいわゆるファッションカラーよりも「アルカリ剤」と「色素」が多く配合されています。
ここでは詳しい説明は避けますが要は通常のカラー剤よりもアルカリ剤と褐色の色素が多めに配合されているのが「白髪染め」だと思ってください。
アルカリ剤の働きを簡単に説明すると
- 髪を膨らませてキューティクルをずらし、薬剤が髪の中に入りやすくする
- 2剤の過酸化水素と反応する事で活性酸素を発生して髪の色素を漂白する
- それと同時にカラー剤に含まれる染料を酸化重合させて発色を定着させる
という働きがあります。
でもその過程で髪を染める代償として髪のタンパク質にダメージを与えてしまうんですね。
ここもわかりやすく簡単に説明してみます。
アルカリ剤が髪の脂質を壊してしまう
髪の毛はそもそも強固なケラチンでできていて、そのままだと髪の内部に染料を運びたくても髪の中に入る事ができません。
なのでアルカリ剤で髪を膨らませることでキューティクルを広げて薬剤が中に浸透できるような仕組みになっています。
髪の毛は弱酸性で安定しているのでアルカリ性の液体に触れると膨らむ。
水道水もPH7(中性)なので髪の毛は膨らむので傷みやすい状態。
髪が濡れたままで寝ると傷みやすいのは水道水で髪が膨らみキューティクルが開いているから。
ちなみに海水はPH8くらいなので水道水よりもはるかに髪が痛みやすい。
ヘアカラーのPHは10〜11の間くらい。
アルカリ剤が髪の内部へ浸透していく時にどうやって髪の中に入っていくのかというと髪の内部の脂質を溶かしながら浸透していくイメージなんですよね。
肌は表面の皮脂の他にも肌の内側にも脂質がある事で弾力があってプルンとしたきれいな肌になります。
この脂質を取りすぎると水分保持力もなくなるのでガサガサとした荒れた肌になってしまいますよね?
髪も似たような感じで、ヘアカラーに含まれるアルカリ剤が髪の中に浸透する時に脂質を奪ってしまいます。
これによってパサパサとした硬い質感の乾燥した毛になってしまうというわけです。
エイジング毛はそもそも脂質が足りなくて乾燥している
40代あたりから急に髪質も変わってツヤがなくなったりクセが強くなってパサついた髪質に変化してくるケースが多いです。
これを「エイジング毛」といいます。
健康な髪と違って毛を作った時点でケラチンタンパク質の配分や脂質のバランスが乱れて乾燥気味なのが特徴。
その髪に対してアルカリ度の高い白髪染めを頻繁に繰り返す事でなおさら髪の毛がパサパサになってしまうという負のスパイラルが白髪染めの1番の問題なんです。
そこで「毎回毛先まで染めずに根元のリタッチだけにすることで対処する」というサロンが多いんですが乾燥してパサパサになってしまった部分を根本的に対処しているわけではないので結局髪は傷んだままなんですね。
アルカリが髪に残留することで翌日以降も髪の毛のダメージが進行していく
例えばハワイのビーチで思い切り潜って遊んだとしましょう。
楽しいですよね、ハワイのビーチは
*行った事はありません
海水の影響で髪が膨らみキューティクルが開いた状態で強烈な紫外線を浴びるとどうなるのか?
紫外線の力でタンパク質が分解されたり活性酸素の影響でタンパク変性をおこして髪が硬くてゴワゴワになります。
髪の毛は弱酸性で乾いた状態だと多少の紫外線や空気の乾燥でそんなに傷む事はないんですがアルカリ度の影響で膨らんでしまうと極端に傷みやすくなってしまうんですね。
白髪染めをした後にしっかりと髪を弱酸性に戻すような処理をしないと髪に残留したアルカリや過酸化水素はなくならないので翌日以降もどんどん髪が傷んでいく事になります。
当店ではアルカリカラーをする際にはこうしたアルカリや過酸化水素の残留物を除去したり中和する処理をしているのでそんない影響はないかなと思います。
でもそういった処理を行っていないサロンのヘアカラーがとても傷むのはこういった事情があるからです。
安くカラーリングを提供しているいるサロンではこういった処理を省略している事が多いでしょう。
白髪染めによって傷んだ髪にトリートメントをしても根本的な解決にはならない
「髪が傷んでいるならトリートメントをすればいいだけなんじゃないの?」
そう思う方が多いでしょう。
でもそれは半分正解で半分間違い。
トリートメントはあくまでも髪の表面を皮膜コーティングして手触りを良くするものだからです。
例えば全くスキンケアをしていないガサガサな肌にカバー力のあるコンシーラーとファンデーションを塗ったとしたらどうでしょう?
一見キレイな肌に見えるけど実際には何も解決していないですよね。
だから根本的に髪をキレイにしたいと思うなら
- 髪がダメージしないように気をつける
- その上でトリートメントをして質感を良くする
これが正解です。
アルカリカラーで髪が傷んでしまった上からトリートメントをするのは一時的に誤魔かしているだけにすぎないんですよね。
とは言え何もしないよりもトリートメントをした方が手触りが良くなることには違いませんが。
白髪を染めつつハリ・コシ・ツヤのある髪を維持する方法
ではどんどん伸びてきてしまう白髪を毎月こまめに染めながら髪を傷めないようにするにはどうしたらいいのか?
色々なアプローチはあると思うんですが僕が今の所一番良いなと感じているのが和漢カラーで染める方法です。
▼詳しくはこちらにまとめています
黒い髪を明るく染めたい場合はアルカリ剤がないと明るくはならないので根元のリタッチ部分には専用のリフターを混ぜてアルカリ処理をします。
でもその他の部分には小麦粉・コーンスターチ・和漢パウダーをお湯でといた薬剤で染めていきます。
もちろんこれにはアルカリが入っていないのでアルカリによるダメージはありません。
その替わりにグルテンが髪のタンパク質に吸着する事でモチモチとした弾力とハリツヤを髪に与える事ができるというわけです。
和漢彩染で染めていればパサパサにはならないから安心です
通常の白髪染めを繰り返すとどんどん髪はやせ細って残念な状態になっていきます。
でも和漢彩染なら繰り返すごとにハリ・コシ・ツヤは蘇ります。
だから当店に通っている皆さんは毎月こまめに白髪を染めているのにあんなにツヤツヤな髪をキープしているんですよね。
繰り返すごとに傷んでいく白髪染め・・・
繰り返すごとにハリツヤがでて5歳くらい若くみえてしまう和漢彩染
もはや悩む必要はなさそうですね。