美容室に行くとついつい眠くなってしまうんだけど寝ると迷惑なのかな・・・?
美容室で髪を切ってもらう時って眠くなりますよね?
普段忙しくしている方だとなおさら鏡の前で座っていると眠くなると思います。
当店は特にまったりしたスタイルだから眠くなるかもしれません。
でも施術中に寝てしまうと迷惑なのかな・・・
そんな質問がよくあるので美容師目線でお答えします。
先に言ってしまうと、カット中やカラー・パーマ中に頭がグラグラと動いてしまうと迷惑というよりも危ないから良くないですね。
シャンプー中やカラーリングの放置中は眠ってしまっても全く問題なし。
頭を動かさずに寝れるならカット中に居眠りしても問題ないんですが・・・
美容室で居眠りするのが危ない理由
*美容院で寝る事について考えるシュウオオニシ
美容室で施術中に居眠りしてしまうのが危ない理由は
- カットラインがめちゃくちゃいなる
- カラー剤やパーマ液が顔にかかる
- 縮毛矯正のアイロン時に「熱ッ・・・怒」となる
など色々と考えられます。
寝るのがダメなんじゃなくて寝る事で頭がグラグラしたり急にガクっとなるのが危ないんですよね。
どういうふうに危ないのか、思いつく事を書いていきましょう。
カットラインがめちゃくちゃになる
カットというのは頭に対して様々な角度に髪の毛を引き出して計算しながら進めていきます。
『頭皮から45度下げて後方に45度引き出しパネルに対して90度にカットする』
こんな感じで特に最初のカットの時は常に頭を中心に色々な角度を意識しながら進めています。
さすがにカット歴20年の僕でも頭がグラグラ動く状態で正確に切るのは無理です。
よほどカットに慣れていないとめちゃめちゃなカットになります。
それから純粋にハサミを持っているので危ないというのもあります。
例えばショートのメンズカットで刈り上げをしているような時。
頭皮のギリギリをハサミ開閉しているのにいきなり頭が倒れて来たら危ないですよね?
僕らの扱うハサミは工作用のハサミとは比べ物にならないくら良く切れますからね。
カット中に寝るのは危なすぎるのでやめましょう。
カラー剤やパーマ液が顔にかかる
カラーリング中にうとうとして『ガクっ』と急に前に頭を下げるとカラー剤がたっぷりとついた毛束がペシっと顔についてしまう事があります。
実はこれ僕も実際に経験があります・・・
その時はヘアマニキュアを塗っていた時なので大変でした。
ヘアマニキュアって皮膚につくと簡単には落ちないんですよね。
専用のリムーバーを使って何度も顔をこすりなんとは薄くする事はできたけどやはり完全に落とす事はできませんでした。
もし目に入ってしまったら、、と思うと怖いですね。
パーマの放置中も危険です。
もちろんできるだけ液垂れがしないようにしっかりと工夫はしているんですがあくまでも真っ直ぐにしている状態で薬剤が垂れない工夫ですので。
特にパーマ液の2剤をたっぷりとつけた状態で45度以上頭を前に倒すとおでこや耳の後ろあたりから薬液が顔に向かって垂れてくるおそれがあります。
縮毛矯正のアイロン操作中に「熱ッ・・・!」ってなる
縮毛矯正のアイロン操作中に寝るのは1番危ないかもしれません。
根元のクセを伸ばす場合、アイロン温度は180℃近い高温です。
アイロンを当てた瞬間の蒸気がものすごく熱いんですよね・・・
でもお客様としてはしっかり根本のクセを伸ばしてほしい。
だから可能な限り根元近くからアイロンを当てていくわけです。
そんな時に頭がグラグラしていたら・・・
危険すぎますね。
実はこれも実際若いころ縮毛矯正をしている時にお客様がウトウトしていて急に手前にカクっと倒れてきて「アツッ・・・!怒」となった経験があります。
めちゃめちゃ怒っていました・・・
当時僕はスタイリストになりたての頃だったので震えましたよね。
(いや、急に頭を動かすから・・・)
と思ったけどやっぱり悪いのは美容師ですので。
そんなトラウマもあるのでアイロン操作中にお客様がウトウトしてきたら僕は必ず起きてもらう事にしてます。
冬なら窓を開けてガンガン寒い空気を入れて起きてもらいます。
寒いんですけどね・・・
でもやっぱり寝てると危ないので。
同じ理由で仕上げにコテをつかって髪を巻いたりする時に寝るのも危険です。
美容院で寝ていても大丈夫なケース
寝ていても全く問題のない場合もあります。
- シャンプー・ヘッドスパ中
- 髪を乾かしている時
- 放置中や待たされている時
- 頭を動かさずに寝れる
こういった場合は眠ってしまっても大丈夫でしょう。
特にカラーリングのシャンプー中やヘッドスパ中には寝てしまう方も多いですね。
夜勤明けの看護師さんも当店には多いので。
ドライヤーで髪を乾かしている時も眠くなりますよね
あの風の音が特に・・・
しっかりブローする時は多少やりずらい場合もあるけど特に危ない事もないので寝ちゃっててもOKです。
あと全般的に言えるんですが、頭がグラグラと動きさえしなければいくら眠っていても問題ありません。
なので頭を微動だにせずに眠るというスキルがある方に限っては、カット中であろうとカラーリング中であろうとゆっくり眠って頂いて構いません。
【結論】基本的にシャンプー台以外では起きていたほうがいい
というわけで一言でまとめると
シャンプー台で横になっている時以外は起きていたほうが無難
というのが僕の考えです。
実際に僕が髪を切ってもらう時に1番意識している事は「頭を動かさない事」です。
頭を不用意に動かすと失敗の原因になるのがわかっているので。
居眠り以外にも
- 雑誌を読む時に頭を左右に動かす
- 会話中に「うんうん」とうなずいて頭を上下する
- 急に振り向く
こういうのもやめたほうが無難。
例えばネイルをしてもらう時に指を動かすと失敗しそうな感じしますよね?
歯医者で歯の治療をしている時に下をベロベローと動かしたら危ないですよね?
それと同じ感じです。
僕はだいぶ慣れているので多少動く程度ならその都度角度調整をしていく事が可能ですが
経験の浅いスタイリストなら動いたぶんだけ変になる可能性が高まります。
「居眠りしていようが頭がガクンガクンしていようがキレイに仕上げるのがプロなんじゃないの?」
はい、たしかにおっしゃる通りなんですが現実的にはなかなか難しいですね。
美容院で居眠りをする事で美容師が迷惑するというよりは
頭が動く事で思い通りの仕上がりにならなかったり、薬剤が顔にかかったりといった迷惑をかけてしまうから施術中は起きていて欲しい
というのが美容師の本音でしょう。
では、今日はこのへんで。